『関ヶ原の役』
―日本の戦史―
旧参謀本部 編纂 |
徳間文庫 刊 |
1994年1月15日(復刊初版・初版1965年) |
評 価 |
監修者のひとり桑田忠親氏は、戦国史研究の大家であり、泰斗・高柳光寿氏と並び評される歴史家であった。明治35年生まれ。大正15年國學院大學卒。東京大学史料編纂官補、立教大学講師を経て、國學院大學教授。文学博士、日本古文書学会評議員などを歴任。『千利休』『太閤秀吉の手紙』など多数の著書があり、NHK時代劇ドラマの時代考証も担当。昭和62年没。 本書は、「大日本帝国陸軍参謀本部が、英知を結集して膨大な資料を解析・編纂。合戦の推移と政治情勢を克明に綴った。本書は、関ケ原を扱った本の中で、唯一、参謀本部が編纂したものである。文庫版で発行された不朽の名著が、熱い期待に応えて大判・豪華装丁でよみがえる。まさに第一級資料、関ケ原戦記の決定版」というもので、関ヶ原に限らず様々な合戦史・日本史が刊行された。明治時代、それらはいずれも権威性をもって受け容れられ、後世の研究に甚大な影響を及ぼした一連の書物群である。 本書の構成は、 概説 桑田忠親関ケ原の役 第一篇 第一章 起因と戦前の形勢 第二章 会津攻伐 第三章 両軍の計画と措置 第四章 両軍の諸戦 第五章 本戦 第六章 本戦後の措置 第七章 本戦前後の東西各地の諸戦 付記 封邑革新表 関ケ原の役 第二篇 第一章 戦役以前 第二章 戦役 第三章 戦役以後 戦国時代合戦年表 このうち、第一篇は、旧参謀本部の記述で、物語としては読めるものだが、史実の探求はできない。 |