『探訪日本の古寺』

 

井上靖、笠原一男、久野健、宮本常一 監修

小学館 刊

昭和56年頃(初版)
179ページ 1,800円(第14巻)

評 価
★★★

 

井上靖、笠原一男、久野健、宮本常一の監修で、小学館から全15巻で発行された日本の古寺の大全。1991年に第2版が出版された。

15巻は、それぞれの地域ごとに纏められており、うち京都は4分冊、奈良は3分冊と、古寺の存在数に応じて臨機応変な編集がなされている。

私は、神社仏閣の知識はほとんど有していないので、本書が古寺についてのどの程度のレベルにあるのかは分からない。

しかし、写真の掲載が非常に多く、記載されている寺伝も信用できそうな書き振りなので、この道の入門書として適していると思われる。

城砦館を訪問していると、現在、寺になっている場所がことのほか多いのに気付く。概ね、城の歴史と同様に、寺の歴史も史料に乏しい所が少なくないようだが、寺の史実を知る事は、中世史を理解するのに重要な一事であるのは間違いないだろう。

本書はすでに古いものであるが、その写真や記事を見て、古き昭和を懐かしむこともできる書物になっている。

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城と古戦場

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