長野郷土史研究会機関誌

長野

-第178号 特集 松代城-

小林計一郎
ほか著

長野郷土史研究所
小林計一郎
発行

平成6年11月1日(隔月)
93ページ 500円

評 価
★★★

「長野郷土史研究会は、長野県内をはじめ全国に会員がいる、 全国でも最大級の地方史愛好者の会です。 機関誌『長野』を隔月に(年6回)発行しています。 古代から現代まで貴重な論文・記事多数です。 」というもの。

長野郷土史研究会の公式サイトはこちら

長野郷土史研究会のあらまし】
1958年(昭和33年)6月
小林計一郎が著著『善光寺と長野の歴史』の発行所を「長野郷土史研究会」として出版。小林宅にその表札を掲げる。
1961年(昭和36年)2月 第1回行事 講演会「善光寺開帳の歴史」を開催(参加24名、県立長野図書館共催)
1962年(昭和37年)1月 第1回総会を開催し、会則を定める。会長に小林計一郎を選出(参加38名)
1964年(昭和39年)1月 機関誌「長野」創刊(当時、会員140名)
1967年(昭和42年)1月 機関誌「長野」隔月刊となる
2002年(平成14年)2月 善光寺表参道のまちづくりを行う姉妹団体として、「
歴史の町長野を紡ぐ会」を設立
2006年(平成18年)1月 2代目会長に、小林一郎が就任

 

長野郷土史研究会機関誌』の歴史は古く、膨大な記録が残されている。幸いにも、その多くがバックナンバーとして上記サイトで購入できる。

本号の管理人の購入動機は、いうまでもなく松代城”ゆえ。

  • 松代城(海津城)略史・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小林 計一郎
  • 松代城花の丸流転・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・仁科 叔子
  • 新御殿と貞松院(おていの方)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・北村 保
  • 松代城と松代の文化財・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・徳嵩 雄司
  • 松代城の面影を探し求めて・・・城門・城櫓は更北の地に移築されていた・・・・岡澤 由往
  • ふるさとを思う心・・・館報まつ志ろ取材から・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・竹内 今朝美
  • 松代藩政研究史について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・野村 勲
  • 恩田家系譜について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小山田 恒雄
  • 真田会について・・・真田家と松代・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・鈴木 清
  • 松代城の「引橋」考・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・竹内 幹雄
  • 海津城塞群について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・馬場 廣幸
  • (口絵)浅野家文庫蔵「諸国当城之図」所収の「松城」

から構成されている。

本書は当然、松代城について詳しい。
それとは別に、『
戦国の山城』の著者・馬場廣幸氏による小稿「海津城塞群について」が特に面白かった。これは、『海津城近傍古城考』『長野県の中世城館跡』等の史料によって、松代城を取り巻く山城を網羅した内容で、縄張図も併載された貴重なものである。
中でも”
車城”という山城が紹介されている。

 

車城は『長野県の中世城館跡』には掲載されていない。『図解 山城探訪』に載っているのかは確認していないが、少なくとも私はまったく知らなかった城郭である。場所は”雨飾南方の岩沢部落の背後”にあり、”北信の山城では少数例の三重の竪堀をもっている”という。しかし、すでに道路建設によって破壊が進んでいたらしく、現在でも保存されているのかは定かでない。

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