『伊達政宗』

人物叢書

小林 清治 著

吉川弘文館 刊

昭和34年7月25日(初版)
235ページ 1,800円(新版7版価格)

評 価
★★★

著者・小林 清治氏は、大正十三年(1924)生まれ。2007年逝去。東北大法文学部(国史専攻)卒。福島大教授、東北学院大教授。福島大学名誉教授。文学博士。福島市黒岩に居住した。
東北中世史を専攻し、特に伊達氏研究の権威であった。
著書に『
戦国大名伊達氏の研究』『伊達政宗の研究』『陸奥国の戦国社会』『奥羽仕置の構造』『中世南奥の地域権力と社会』など多数。

本書は、「初代仙台藩主。秀吉・家康の政権下、独眼よく奥羽を制覇し屈指の大藩を築く。使臣のローマ派遣等多彩な生涯を描く。 」というもの。

伊達政宗研究の第一人者による書籍である。『人物叢書』であり、大変信用の置ける専門書となっている。

内容も、おいたち、戦歴、政治、南蛮への遣使、晩年、教養、人格、伝説など、伝記として網羅されており、読みやすい学術書になっている。著者自身がはしがきで断っているとおり、紙数の制限から出典をすべて明記していないのは残念ではあるが、『人物叢書』の王道をいく一冊であり、伊達政宗に関する基本書と言えるだろう。

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城と古戦場

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