『戦国合戦大事典』

  

戦国合戦史研究会 編

新人物往来社 刊

1989年6月頃
402ページ 5,000円(第三巻)

評 価
★★

歴史書の老舗・新人物往来社の戦国時代の合戦集。

A5判で、平均370ページ、各県地図・写真・図版などが挿入されているもので、県ごとに編纂され、全九巻から構成されている。

著者をざっと概観しても、静岡は小和田哲男博士、長野の柴辻俊六氏、新潟は花ヶ前盛明氏などと、そうそうたる面々を取り揃えている。

言わば、”『日本城郭大系』の合戦版”と想わせるものである。

 

しかし、『日本城郭大系』は全十八巻から成っているが、本書は九巻であることからも分かるように、相当にボリュームに欠けていると感じざるを得ない。
とても戦国期の合戦が全ての網羅されているとは思えないし、また県によって充実度がまちまちなのもいただけない点である。

内容は専門家がしっかりと書いているのだが、「大事典」としての使用には耐えないだろう。
読み物としては面白いが、いかんせん中途半端な感は否めないのである。

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城と古戦場

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