下坂氏館
下坂氏館跡(★★ 滋賀県長浜市下坂中町)は、室町時代において長浜南西部に勢力を伸張した下坂氏の城館である。 下坂氏は、南北朝の争乱期に足利氏側の武将として活躍しており、代々下坂庄の地頭職を任ぜられていた。城館の規模は、東西約88m、南北約87mの範囲において、高さ約1m~2m、幅約5m~7mの二重の土塁で囲み、主郭は東西約55m、南北約42mの内側土塁によって囲まれ、その北東部と南西部には二つの副郭が構築されており、南西部の副郭は一段高くなっており、武者だまりと考えられる。内側土塁の東側には土塁を切る形で高さ約2m、幅約7mの虎口が開口し、東側の東西約75m、南北約45mの規模を持つ腰郭へとのびる。以上のことから、下坂氏館跡は滋賀県下屈指の平地城館遺構と言えよう(『現地案内板』)。 館跡は私有地となっており、内部に立ち入ることはできない。しかしフェンス越しに堀跡などの遺構が確認でき、館門も残る。 |
(【左写真】茅葺きの館門が残る。【右写真】空撮写真。)
(2012年5月26日訪問)