三田村氏館

三田村氏館(★★ 滋賀県長浜市三田町)は、京極・浅井氏の家臣・三田村氏の館跡で、姉川北岸で大きな勢力を誇った。

ほぼ60平方m四方の土塁で囲まれた平地城館。北側の土塁の一部は近代になって破壊されたが、館の入口に当たる虎口で、堀跡が畑となって残っており旧状を偲ぶことができる。

四角い主郭の北側にも鍵形に土塁が存在し、複数の郭から成る城館であったことが類推される。長浜市教育委員会による発掘調査により、西側土塁に平行する南北2条の溝が確認され、土塁が二時期に分かれて築造されたことが分かった。上部(新層)からは15世紀~16世紀前葉頃の土師器を中心とした遺物が出土し、戦国時代に至り館の防御性を高めるため、土塁を高くしたと思われる。姉川合戦に際しては、朝倉景健の本陣として使用されたとも考えられ、上部の土塁はその時盛られたのかも知れない(『現地案内板』)。

館跡は姉川古戦場近くの伝正寺。土塁や堀跡が残る。

 

(土塁と堀跡が残る)

  (館跡虎口)

 

  (2012年5月26日訪問)

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城と古戦場 

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