大相模氏館

大相模氏館(★埼玉県越谷市大成町)は、元荒川をひかえた奥州街道に面した古社の一つである。

この地はもと大相模郷の東方村で、久伊豆神社はこの村の鎮守社であった。当地は元荒川をひかえた奥州旧街道の道筋にあたり、早くから開けたところで、武蔵七党野与党の一族、大相模次郎能高が本拠とした地と伝えられている。久伊豆神社はもと野与党の氏神といわれ、野与党の武士が居住した地に久伊豆神社が勧請されている。当社は明治四十一年同村の稲荷社、八幡社、天神社、神明社などを合祀し、現在大己貴命、菅原道真公、天照大神、与田別命など七柱が祭神として祀られている。境内入口には樹齢数百年と言われている直径一・五メートルにも及ぶ銀杏の大木があり、太いしめ縄が張られている。また、境内には文化四年(1807)銘の御手洗石などがある(『久伊豆神社説明版』)。

元荒川を背後に控えた神社である。土塁の名残とも思われる微高地があるが遺構は明瞭ではない。しかし、この付近は古くからの街道らしく、土豪が多く居した場所であろう。

 

  

 (【左写真】久伊豆神社【右写真】土塁の名残とも思われる微高地がある)

 

 (【左写真】神社への参道。かなり長く往時の繁栄を窺わせる。【右写真】背後の元荒川)

  (2013年5月3日訪問)

 

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城と古戦場 

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