島根氏屋敷
島根氏屋敷(★埼玉県三郷市上口一丁目) 『埼玉の中世城館跡』によれば、戦国期の創建の屋敷で、宅地・畑、自然堤防から成り、所在地を上ロ一丁目102に特定し、板碑が出土したという。 『新編武蔵風土記稿』によれば、祖先は島根主計といい、主計は天正二年、川野村農民三右衛門から分家し、寛永五年九月十五日逝去した。鈴木家板碑に弘安元年銘等六基あるという。 島根氏は地域の開発名主と伝えられ、当村及び近村に多く存する古代以来の居住者だという(『埼玉苗字辞典』)。 上口村は中川左岸で、中世の領主・土豪の多くが居住した立地である。現在の水路が堀跡ともされるが、明確な遺構は確認できない。ただ複雑な道路が歴史の古さを暗示しているように感じられる。 |
(【左写真】上口一丁目。住宅地になっている。【右写真】水路が堀の名残りなのだろうか?)
(2015年2月2日訪問)