馬場氏屋敷
馬場氏屋敷(★埼玉県三郷市花和田) 『埼玉の中世城館跡』によれば、戦国期の創建の屋敷で、宅地・畑、自然堤防から成り、所在地を花和田471に特定し、堀が残存という。 『本土寺過去帳』(松戸市)には天文年間に馬場雅楽助という人物が見え、「ハンハ」と読んでいた。子孫の一族・馬場家に天文五年十月十五日銘の板碑があって、今は「ババ」と称しているという(『埼玉苗字辞典』)。 『新編武蔵風土記稿』によれば、当村は下河辺荘(中世の荘園)に属していたがその後、風早荘(香取神宮領の荘園)に属したという。 現在の三郷市には香取神社が12社あるが、その多くは自然堤防上の中世村落跡の分布と一致するという(『角川日本地名大辞典』)。 花和田は戦国期にその地名を確認でき、古利根川に沿った地を本村として形成された地域である(『三郷市史』)。 現地には子孫が御住まいになっており、鬼門の方角には香取神社が鎮座している。『埼玉の中世城館跡』のいう堀は確認できなかった。 (参考サイト『犬と武士』『帝國博物学協会城郭研究部』) |
(【左写真】馬場氏屋敷跡。子孫が居住されている。【右写真】屋敷への入口・南から。)
(【左写真】人々を見守る石造。【右写真】鬼門方向には香取神社が鎮座している。)
(2015年2月2日訪問)