風早太郎館

風早太郎館(かざはや★埼玉県三郷市早稲田・茂田井)

『埼玉の中世城館跡』によれば、鎌倉時代創建の館で、今の江戸川河川敷に存し、所在地を茂田井に比定している。

『埼玉県市町村誌』第十八巻では、「風早太郎居館跡」の名称で、三郷市唯一の城館跡として掲載され、所在地を早稲田とし、出典に『吾妻鏡』『埼玉県史3』を挙げている。

白石俊夫『三郷の歴史』には、鎌倉時代から江戸時代に入るまで、早稲田や八木郷は風早庄であり、その庄司・風早太郎三郎の館跡が流山橋から500m江戸川をさかのぼった所にあった。今は面影は残っていないが、石川耕人氏が発掘した土器を保存しているという。当時の江戸川は太日川と呼ばれ、館跡の地は川が二つに分流していて、その洲が瀬割山(背槍山)という丘になっており、そこに館を作った、と書かれている。

三郷市内の花和田、彦沢村は江戸時代でも「八木郷風早庄」(香取神宮領の荘園)と呼ばれていたという(『新編武蔵風土記稿』)。

跡地はJR武蔵野線三郷駅の周辺だと考えられるが、江戸川の河川敷となって何ら面影は無い。

(参考サイト『犬と武士』)

 

 (江戸川の河川敷となって何ら面影は無い。

(武蔵野線内から見た流山橋。この付近の河川敷を推定地とする説もある。)

  (2015年2月2日訪問)

 

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