春日氏館

春日氏館春日城、中丸城、堀之内城とも★埼玉県さいたま市見沼区南中丸)

『埼玉の中世城館跡』(第2版)は、戦国末期の館跡で、「南中丸堀之内」を所在地とし、現況は宅地・山林・畑、台地で、遺構は無しと記している。

『大宮市史』によれば、かつては標高14m、比高6mの台地で、海老沼に囲まれ、西北だけが台地つづきの要害だったという。神明神社の辺りが跡地で、その北西方には「春日社」と称する「御幣だけの小祠」があって、段違いの地形、約0.5mの堀跡、参道跡が残っていたという。

『新編武蔵風土記稿』は、「当村正保のものに春日佐右衛門知行と見ゆ。今の子孫孫兵庫が知る所なり」と記している。

春日氏は、春日八郎行元を祖として、足利尊氏に仕えて軍功があり、観応三年(1352)に当地を与えられたと伝えられるが、ここに館を構えたのが春日何某なのかは詳らかにできない(『大宮市史』)。

現在は一帯が宅地化されており遺構は失われたようだ。春日社がどこにあるのかも不明となっている。

 

  

『大宮市史』より)

 

(【左写真】神明神社。【右写真】春日社があったと思われる付近。遺構は見られない。)

 

  (2016/1/3訪問)

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