大成館

大成館(大成城とも★埼玉県さいたま市大宮区大成町2)

『埼玉の中世城館跡』(第2版)は、室町期の館跡で、「大成(おおなり)2-402」を所在地とし、現況は寺院・学校、台地で、遺構は無く、普門院が建立されていると記している。

同1版(『埼玉の城館跡』)は、平地・正方形で、水堀の一部が残存していたとする。

『大宮市史』によれば、普門院から市立大成中学校校庭にかけて構えられた金子駿河守の館跡と伝承されており、「馬場」との小字が残っている。

『新編武蔵風土記稿』によれば、普門院は金子駿河守の開基で、元は“城跡”とされ、「東北の方に、から堀なぞ残り住居の跡なる事知らる」と記されている。

空堀は近年まで残っていたが校庭の運動場となって姿を消した(『大宮市史』)。

金子駿河守の来歴は不詳だという(『新編武蔵風土記稿』『大宮市史』)。武蔵七党のひとつ金子十郎家範の五代目とされており(『金子氏系図』)、「入間郡を本拠とする金子氏の進出してきた土地であるから、その一族の開拓したところであると推定しても誤りはないであろう」と『大宮市史』は記している。

遺構は見られない。普門院の入口には立派な石碑が立っている。

 

 

大宮市史』より)

 

(【左写真】普門院。立派な寺院である。【右写真】入口に立っている石碑。

 

  (2016/1/3訪問)

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