泉福寺館
泉福寺館(★埼玉県桶川市川田谷) 『埼玉の中世城館跡』(第2版)は、年代不詳の館跡で、「川田谷2012」を所在地とし、現状は寺院・水田、台地で、遺構は堀と記している。
泉福寺は、比叡山延暦寺を総本山とする天台宗の別格寺院である。開祖は、平安時代にさかのぼり、天長6年(829)、淳名天皇の勅願によって、慈覚大師円仁が開山した。草創当時は広大な境内に堂塔伽藍が立ち並び、多くの塔頭を擁し、盛況の中にあったが、源平の乱に於いて戦火を被り、全てを焼失した。その後、鎌倉時代の文暦元年(1234)比叡山より信尊上人が来院され、河田谷殿の庇護のもと四人の弟子と共に復興に努力され、中興を成しとげた。 荒川を見下ろす城館向きの立地である。『埼玉の中世城館跡』の「堀」というのはよく分からないが、仏閣としては素晴らしい史跡である。戦国期に城砦・陣所として転用された歴史があるのかもしれない。 (参考サイト:儀一の城館旅) |
(【左写真】由緒ある素晴らしい寺院である。【右写真】荒川を見下ろす城館向きの立地である。)
(2016/3/20訪問)