御屋敷山

御屋敷山(★埼玉県さいたま市中央区円阿弥)

『埼玉の中世城館跡』(第2版)は、年代未詳の陣屋跡で、「円阿弥2丁目5」を所在地とし、現状は山林・宅地、台地で、遺構は土塁・堀・郭と記している。

『与野市史』は、台地西縁に沿って土塁が残り、北端には櫓台状の地形、その西下には一条の腰郭があったとする。

「伝承では、関東郡代伊奈氏の陣屋があったとされるが、むしろ中世城館跡と見た方がよく、岩付城主太田氏房の奉行人円阿弥との関連も一考に値しよう」と記している(『与野市史』)。

現在は宅地が進み、遺構は残されていないようである。

『与野市史』が「ここは市内でもっともよく、というか、あるいはかろうじてというべきか、遺構の残っている貴重な場所である」と万感を込めているのが空しく感じられる。

 

(『与野市史』掲載の概念図)

 

『埼玉の城館跡』(第1版・昭和43年)に掲載の古写真と現状)

 

  (2016/4/29訪問)

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