寺尾城

寺尾城(★埼玉県川越市寺尾)

『埼玉の中世城館跡』(第2版)には、室町期の城跡で、「寺尾20-2」を所在地とし、現状は畑・宅地・神社、台地で、遺構は「平場整形有」と記している。

同1版は「寺尾城は後北条氏の家臣諏訪右馬亮の居城という。橘樹郡寺尾の支郷馬場村にも、諏訪三河守の居城跡と称するのがあって、諏訪氏の旧跡という。」と記述し、関連事項として「城山霊園 城山稲荷 猫山ノ家」と記している。

原典は『新編武蔵風土記稿』で、同書は『小田原北条役帳』『小田原記』を引用し、諏訪右馬亮は当地で二百貫文を領していたとする。『武蔵国郡村誌』(昭和28年)も同様の記述をしている。

『新編武蔵風土記稿』も指摘しているが、諏訪氏の居住地がいずれも寺尾村であることは何かの縁起があるのだろう。

『新河岸舟運と川越の歴史めぐり』(川越市)には、「日枝神社神楽殿の背後には、寺尾城の物見の代わりをしたというマキの大木がある。寺尾城は、後北条氏の家臣諏訪右馬亮(すわうまのすけ)がいたという説もあるが、定かではない。」と記されている。 

日枝神社付近が跡地らしいが、遺構と思われるものは確認できない。

(参考サイト・城郭図鑑 そこに城があるから 城跡ほっつき歩記 埼玉の古城址

 

 

『埼玉の城館跡』掲載の地図と跡地の日枝神社。

 

  (2016/5/7訪問)

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