陣屋

陣屋(★埼玉県上尾市上尾下)

『埼玉の中世城館跡』は、年代不詳の陣屋跡で、「上尾下榎戸954」を所在地とし、現状は宅地・山林・台地で、遺構は堀と記している。

『埼玉の城館跡』は、安土桃山時代の創建で、西尾壱岐守吉次・丹後守忠照が城主で、土塁・空堀の一部が残り、水堀は不明と記している。

天正十八(1590)年、後北条氏が豊臣秀吉によって滅ぼされると、関東に移封された徳川家康の入国とともに、足立郡である上尾市域東部の旗本となったのが初代の西尾吉次で、原市から桶川にかけて5千石の知行地が与えられた。一族は、元和四(1618)年、土浦移封まで28年間にわたる原市藩支配を行い、うち元和二(1616)年までの26年間上尾下陣屋地内に陣屋を構えていた(「上尾市HP」)。

『埼玉苗字辞典』によれば、上尾西尾氏は当地では断絶したらしく、記載は一切見られない。

妙厳寺に「西尾隠岐守一族累代の墓」が残り、その西側が陣屋跡で地名が残っている。陣屋公民館付近に遺構があったという(『続 埼玉の城址30選』)が確認できなかった。

(参考サイト・儀一の城館旅

 

(『埼玉の城館跡』掲載の地図)

 

陣屋公民館。表面観察では遺構らしきものは確認できなかった。)

 

  (2016/9/23訪問)

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