西通1遺跡

西通I遺跡(★埼玉県上尾市小敷谷字西通)

『埼玉の中世城館跡』は、室町・戦国期の館跡で、「小敷谷西通1105」を所在地とし、現状は学校・畑、台地で、遺構は区画溝・井戸・建物跡・地下式壙と記している。

この遺跡に関する記録は無い(『埼玉の中世城館跡』)。

昭和57年に大石南中学校の運動場拡張工事に伴って発掘調査が行われ、堀跡や溝、井戸跡、掘立柱建物跡、墓壙など多数の遺構が確認された。出土した遺物は、カワラケ、常滑・古瀬戸などの陶器、古銭などで、15世紀から16世紀を中心とした遺跡である。
堀に囲まれた館であったと考えられるが、建物跡を壊すように墓壙が掘られていることから、当初は館として利用されたが、居住者が去った後に墓地が造成されたことが想定できる。
出土した「古瀬戸灰釉草葉文瓶」は愛知県瀬戸市周辺の窯で
14世紀後半に焼かれ、価値の高い陶器であった。なお頸部より上は故意に打ち欠けられていることから、火葬した遺骨を入れる器として使われた可能性が高い(上尾市HP)。

大石南中学校テニスコートになって遺構は見られないが、説明板が設置されている。

(参考サイト・儀一の城館旅

 

(『埼玉の中世城館跡』掲載の図)

(『上尾市史』掲載の写真)

現状 

 

  (2016/9/23訪問)

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