福岡城(城山)
城山(福岡城とも★埼玉県ふじみ野市下福岡) 『埼玉の中世城館跡』(第2版)は、室町期の館で、「下福岡天神廻り」を所在地とし、現状は水田、自然堤防で、遺構は堀と記している。 『新編武蔵風土記稿』は「城山 東方にあり、陣屋蹟とも呼ぶ。北より東に巡りて二重堀の跡あり、居所ともおぼしき所二十坪ばかり、又塚の如き所あり、西の方に戸開きと云所あり、是大手の跡なるべしと云、此外蔵屋敷と云所もあり、何人の居蹟と云ことを傳えず。按に此辺小田原北条家人富永善左衛門が領せしことは、村名の条に見えたれば、もしくは富永が城蹟なりし」と記されている。 『小田原所領役帳』は「御旗本富永善左衛門。三十七貫文・入東郡福岡」と記している。 『城山と富永善左衛門』(井戸実著)によれば「戸開き(大手門)」「たかまま(高馬場)」「いぬ木戸」「湯殿」「屋敷」等の地名があった。 平成17年の公園造成に先立って発掘調査が行われ、幅12mの堀がⅬ字状に屈折し、常滑甕胴部破片が出土した(『現地説明板』)。 現在は「下福岡城山公園」として整備されている。表面上で確認できる遺構は無い。 |
(城山公園の案内図)
(館の鬼門を守る天神社の案内図)
(城山公園は閑散とした雰囲気。バスでも訪問できる。)
(2017/5/8訪問)